「お客様との関係を深めるために、そろそろメールマガジン(メルマガ)を始めたい」 「でも、メール配信システムは種類が多すぎる…」 「無料で始めたいけど、どのツールが自社に合っているのか、さっぱり分からない…」
中小企業でマーケティングを担当されている方の中には、このような悩みを抱え、最初の一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
多機能なツールを前にすると、かえって何が必要なのか分からなくなってしまいますよね。しかし、ご安心ください。ポイントさえ押さえれば、数ある選択肢の中から、貴社にぴったりのツールを見つけることは決して難しくありません。
この記事では、数々の企業のツール選定を支援してきた専門家の視点から、2025年最新の情報に基づき、中小企業に本当におすすめできる無料メール配信システムを5つに厳選してご紹介します。
さらに、ツール選びで失敗しないための「3つの重要ポイント」も分かりやすく解説します。
この記事を読み終える頃には、ツール選定に関するあなたの悩みは解消され、自信を持ってメールマーケティングの第一歩を踏み出せるようになっているはずです。
【比較一覧表】中小企業におすすめ!無料メール配信システム5選
まずは、今回ご紹介する5つの無料メール配信システムの「無料プランでできること・できないこと」を一覧表で比較してみましょう。各ツールの詳細な特徴は、この後でじっくり解説します。
ツール名 | 配信数上限 | 登録者数上限 | 無料プランの主な機能 | 特にこんな企業におすすめ |
Brevo | 300通/日 | 無制限 | ・ステップメール ・SMS配信 ・チャット機能 | MA機能など幅広いマーケティングを試してみたい企業 |
Benchmark Email | 250通/月 | 500件 | ・ドラッグ&ドロップエディタ ・ABテスト ・日本語サポート | 初心者で、手厚いサポートを受けながら始めたい企業 |
MailerLite | 1,000通/月 | 500件 | ・ドラッグ&ドロップエディタ ・ステップメール ・Webサイト/ブログ作成 | シンプルな操作性で、簡単にメルマガを作成したい企業 |
Mailchimp | 500通/日 (月間1,000通) | 500件 | ・デザイン性の高いテンプレート ・基本的な分析機能 ・クリエイティブアシスタント | デザインにこだわり、ブランドイメージを高めたい企業 |
HubSpot | 2,000通/月 | 100万件 | ・高機能なCRM ・フォーム作成 ・ランディングページ作成 | 顧客管理(CRM)を軸にメールマーケティングを行いたい企業 |
※2025年9月時点の情報です。最新の情報は各公式サイトをご確認ください。
おすすめ無料メール配信システム5選|各ツールの特徴を詳しく解説
比較表で全体像を掴んだところで、それぞれのツールの特徴をさらに詳しく見ていきましょう。自社の目的や状況に合うのはどれか、考えながら読み進めてみてください。
1. Brevo(ブレボ) – マーケティング機能を幅広く試したい企業向け
Brevo(旧Sendinblue)は、メール配信だけでなく、SMS配信、チャット、CRM(顧客関係管理)など、幅広い機能を無料で試せるのが最大の魅力です。登録者数の上限がないため、まずはリストを集めたいという段階の企業にも最適です。
- 無料プランでできること:
- メール配信(最大300通/日)
- 登録者数無制限
- ステップメール(最大2,000件の連絡先まで)
- チャット機能の設置
- 注意点:
- 1日の配信数に上限があるため、多くの読者に一斉配信したい場合には向きません。
- 無料プランではメールにBrevoのロゴが表示されます。
2. Benchmark Email(ベンチマークイーメール) – 手厚い日本語サポートで安心!初心者向け
Benchmark Emailは、日本国内での導入実績も豊富で、特に日本語のサポート体制が充実している点が初心者にとって心強いメルマガツールです。操作画面も直感的で分かりやすく、ドラッグ&ドロップで誰でも簡単に美しいメールが作成できます。
- 無料プランでできること:
- メール配信(最大250通/月)
- 登録者数(最大500件)
- シンプルなステップメール
- 登録フォームの作成
- 注意点:
- 無料プランの配信数・登録者数の上限が他のツールに比べて少なめです。
- 本格的に配信を始める前の「お試し期間」として活用するのがおすすめです。
HTMLメール配信システム Benchmark Email (ベンチマークイーメール)
3. MailerLite(メーラーライト) – シンプルな操作性で直感的に使える
MailerLiteは、その名の通り、シンプルで軽快な操作性が特徴のメルマガツールです。余計な機能が少なく、マニュアルを読まなくても直感的に操作できるため、「まずはメルマガ配信に集中したい」という企業にぴったりです。
- 無料プランでできること:
- メール配信(最大1,000通/月)
- 登録者数(最大500件)
- ドラッグ&ドロップエディタ
- ステップメール(自動配信)
- 注意点:
- テンプレートの種類は他のツールに比べてやや少なめです。
- サポートは英語のメール・チャットのみとなります。
4. Mailchimp(メールチンプ) – デザイン性の高いメルマガでブランドイメージを向上
世界的に最も有名なメール配信システムの一つであるMailchimpは、デザイン性の高いテンプレートが豊富なことで知られています。ブランドイメージを大切にしたいアパレルやデザイン系の企業におすすめです。AIが最適なデザインを提案してくれる機能もあり、デザインに自信がない方でも安心です。
- 無料プランでできること:
- メール配信(最大1,000通/月、500通/日)
- 登録者数(最大500件)
- 豊富なデザインテンプレート
- 基本的なレポート機能
- 注意点:
- 管理画面やサポートは基本的に英語です。(一部日本語対応あり)
- 無料プランではステップメールなどの自動化機能は利用できません。
5. HubSpot Email Marketing(ハブスポット) – 顧客管理(CRM)と連携させたい企業向け
HubSpotは、強力なCRM(顧客関係管理)ツールを無料で提供しており、メールマーケティング機能はその一部です。顧客一人ひとりの行動履歴(Webサイトの閲覧履歴など)に基づいたメール配信を行いたい場合に、絶大な効果を発揮します。
- 無料プランでできること:
- メール配信(最大2,000通/月)
- 登録者数(最大100万件)
- 高機能な無料CRM
- ランディングページやフォームの作成
- 注意点:
- 多機能な分、全ての機能を使いこなすには学習が必要です。
- 無料プランではメール内のHubSpotロゴを削除できません。
https://www.hubspot.jp/products/marketing/email
失敗しない!無料メール配信システムの選び方3つの重要ポイント
ここまで5つのツールを紹介してきましたが、「結局、自社にはどれがいいのだろう?」とまだ迷っている方もいるかもしれません。そこで、ツール選びで失敗しないために、最低限確認すべき3つの重要なポイントを解説します。
ポイント1:直感的な操作性 – 誰でも簡単に使えるか?
最も重要なのが「担当者がストレスなく使えるか」という点です。どんなに高機能でも、操作が複雑で毎回マニュアルを確認しなければならないようでは、メルマガ配信が億劫になり、長続きしません。
- チェックポイント:
- 管理画面は分かりやすいか?
- ドラッグ&ドロップなど、直感的な操作でメールを作成できるか?
- 配信設定や分析レポートの見方はシンプルか?
ほとんどのツールで無料トライアルが可能です。契約前に実際に触ってみて、自社の担当者が「これなら続けられそう」と感じるツールを選びましょう。
ポイント2:デザインテンプレートの豊富さ – 開封されるメルマガを作れるか?
メールマガジンの開封率やクリック率は、そのデザインに大きく左右されます。HTMLの知識がなくても、プロが作ったような見栄えの良いメールを簡単に作成できるテンプレートの質と量は、非常に重要です。
- チェックポイント:
- 自社のブランドイメージに合ったテンプレートがあるか?
- スマートフォンでの表示に最適化される「レスポンシブデザイン」に対応しているか?
- レイアウトのカスタマイズは自由にできるか?
テンプレートを活用することで、作成時間を大幅に短縮できるだけでなく、読者にとって読みやすいメールを届けることができます。
ポイント3:将来的な拡張性 – 事業の成長に対応できるか?
現在は無料プランで十分でも、将来的に読者が増えたり、「特定のアクションを起こした人にだけ自動でメールを送りたい(ステップメール)」といった高度な施策を試したくなったりする可能性があります。
- チェックポイント:
- 有料プランへの移行はスムーズにできるか?
- 有料プランの料金体系は自社の予算に合っているか?
- ステップメールやマーケティングオートメーション(MA)、CRM連携など、将来必要になりそうな機能は揃っているか?
事業の成長に合わせてツールを乗り換えるのは大変な手間がかかります。「今は無料でも、将来的には有料プランに移行するかもしれない」という視点で、ツールの拡張性を確認しておくことが、長期的な成功の鍵となります。
まとめ:まずは無料で試して、最適な一歩を踏み出そう
本日は、中小企業におすすめの無料メール配信システム5選と、失敗しないための選び方の3つのポイントについて解説しました。
- おすすめ無料メール配信システム5選:
- Brevo: 幅広い機能を試したい
- Benchmark Email: 日本語サポートが欲しい初心者
- MailerLite: とにかくシンプルな操作性を求める
- Mailchimp: デザインにこだわりたい
- HubSpot: 顧客管理(CRM)と連携させたい
- 失敗しない選び方3つのポイント:
- 直感的な操作性
- デザインテンプレートの豊富さ
- 将来的な拡張性
メール配信システムは、一度導入すると長く付き合っていくパートナーのような存在です。だからこそ、最初のツール選びが非常に重要になります。
今回ご紹介したツールは、どれも無料で始めることができます。この記事を参考に、まずは気になるツールを1つか2つ、実際に試してみてはいかがでしょうか。管理画面を触ってみることで、「自社に合うのはこれだ」という感覚がきっと掴めるはずです。
あなたの会社が、メールマーケティングで大きな成果を上げるための第一歩を、心から応援しています。